@choku1stの雑記

「人生」とかいうソシャゲを攻略していこう

留年4回したとある大学生の話【第2話】はじめての落単

【堕落編】

 

 

 

8月、大学は夏休みに入っていた。

バイトにもサークルにも慣れて、

大学生活が全体的に落ち着きを見せていた。

地元に帰省する人間も多い中、

バス代がもったいないという貧乏根性丸出しな理由で

帰省もしない方向で意思を固めていた。

 

初めての夏休みに入る前は非常に気分が高揚していた。

大学生活自体結構暇があって楽しかったけれど、

さらに暇なんてどんだけ楽しいのだろうとワクワクしていた。

しかし実際は暇すぎて苦痛だった。

 

夏が暑すぎるのと、人が地元に帰省していることも相まって

サークルには人が集まらない。

体育館はサウナのような状態、

部活でもないのに体に鞭打ってくる人は相当な真面目のみで、

来る人数は片手を使えば足りた。

アルバイトも忙しい時期を過ぎたため、

比較的のんびりと過ごすことが多く、退屈していた。

 

 

結局夏休みにできた新しいことは、

車の免許を取るため教習所に通うことだけで、

クソクソ言っているうちに9月になってしまう。

そんなある日、高校の同期と通話していた時にゲームの話題になった。

 

「みんなモンハン買う?」

 

ゲームをやらせてもらえない、

そもそもゲームを買う金がない家庭で育った自分は、

祖母にこっそり買ってもらったポケモンしか触ったことがない!

そんな中、高校の同期たちの楽しそうな過去作の話に興味をそそられる

 

 

「モンハン…やってみたい」

 

 

 

そこからは泥沼だった

 

まずこのゲーム、とても難しい。

もともとゲームの経験値が浅く、

アクションゲームが苦手だった自分には受験勉強以上の強大な試練だった。

攻撃が当たらない、操作性が悪い、

すぐ死ぬの連続で涙目になりながら大剣を振り回していた。

オンラインでは凄腕の同期たちにおんぶにだっこでクエストに引っ張りまわされ、

オフラインでは寝ることも忘れて狩り続けた。

レベルが上のボスに挑んでいく冒険者のごとく、

そのやりがいと紙一重でクリアできたことの達成感、

上達を感じる充実感で一気にのめり込んでいく。

 

大学生の夏休みというのは恐ろしく、

課題もなければ口を出してくる親もいないので、

文字通り時間が無限にある。

お勉強ばかりしていた反動と、

もともと集中力が人一倍あったので、

気が付いたら日付が2日変わっていたという日もあった。

これには香川県知事も激おこ。

 

食事に関してはご飯を炊く習慣だけは残っていたので、

炊飯器で飯を炊き、

食べるラー油ごはんですよで白米を食べていた。

 

さいころに、ダメ人間になるのは簡単だと

いろんな大人たちが言っていたのを覚えているが、

それは真実だった。

 

 

 

 

 

 

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【落単編】

 

 

 

食う→寝る→ゲームの生活が完成したころ

ふとカレンダーを見たら大学が始まってすでに2週間経っていて青ざめた。

大学始まるまであと2週間あるわ、お湯~

なんて言っていたのがつい昨日のように思っていたのに…

2週間分の遅れは相当大きいだろうと覚悟して授業に合流したが、

なんと全然問題が無かった

配られたレジュメの1/3も進んでおらず、

なんなら教授もレジュメを読めばわかることを色々と話しているようで、

「なるほどね」

と口に出してしまった。

 

なるほどじゃないが

 

結局その日から

出席した授業のほぼ全てが睡眠時間になってしまった。

 

寮に戻ったら即シャワーを浴びてモンハン

朝になったら授業に出てレジュメを回収して睡眠

もはや生活リズムをもとに戻すことはできなかった

 

 

 

大学のスポーツ大会行事が近付くと、

長らく顔を出していなかったサークルにも人が集まるようになり、

活気が戻ってきた。

 

大会本番で女子たちからの黄色い声援を浴びるためには

練習が必要だとわかっているのだろう。

序盤に2~3回来たきりの人もいれば、

初めて見る先輩もいたりとなかなか新鮮である。

 

あるあるだと思うが、

スポーツ大会が終わると

黄色い声援目当てに来ていた人間は消え去り、

試合形式で活動するのもギリギリな人数になる。

結果的に試合ができないから人が来なくなる

といった悪循環に陥り、

サークルが中~長期の機能不全になるのだ。

 

こうなると自分もモチベーションが自然に削がれ、

サークルに顔を出す頻度が自然と減っていった。

しかし全く退屈ではないし、落ち込むこともない。

むしろ喜んでいる自分がいた。

 

ゲームができるからだ。

 

 

 

 

 

冬になり、

体育館に顔を出す人間が数えるほどになると、

自分は完全にサークルを諦めてゲームに打ち込んだ

 

このあたりで通話にもう1つのゲームタイトルが浮上する

 

 

「艦これ」である

 

 

作業ゲーの耐性はここで培われたと言っても過言ではないだろう。

遠征を管理しひたすら同じ海域を周回する。

ドロップ結果で一喜一憂し、

通話で自慢しあう。

時間が無限になる自分にとっては

モンハンと同じくらいかそれ以上に最適なゲームだった。

アクションゲームよりも作業ゲーのほうが向いていたのである。

 

ポケモンXY

 

も、この時期に購入し、

進化したグラフィックと世界観、

新しくメガシンカが導入されたポケモンに、

エンジョイ勢ながら興奮していた。

 

当時は図鑑を埋める作業や色厳選が好きだったので、

オフラインで十分楽しめる遊び方をしていたこともあって、

大学内に持ちこんでプレイするようになってしまった。

 

長時間遠征の合間に大学に行ってポケモン…まぁなんという生活でしょう

 

 

 

隣で講義を受けていた友達も、

全く話を聞かずペンを動かさない自分を見て心配になったのか

「大丈夫?」

「留年しちゃうよ?」

といった声をかけてくれたが、

そんなことは歯牙にもかけず大丈夫だと一蹴して冒険を続けた。

 

正確な睡眠時間はわからず、

家に帰ってすぐにPCを立ち上げ、

出撃しながら図鑑埋めをしていたらそのまま

気絶するように眠る毎日だった。

しかし、こうなってもまだ留年することなど、

ましてや単位を1つ落とすことすらも微塵も考えていなかった。

 

えぇ!?と思う方もいるかもしれないが、

出席はちゃんとしていた

(※授業を聞いていたとは言っていない)

し、

レジュメも回収していた

(※板書漏れは友達のノートを見せてもらっていた)

ので、

 

内容は頭に入れて試験に臨めば大丈夫だと思っていた。

イキリ大学生の無謀な考えではなく、

比較的現実的なプランだったので焦ってはいなかった。

 

しかし盲点が1つだけあったのだ。

 

それが「実験科目」である

 

実験科目はどうやら1日休んだ時点で落単になるもので、

後から知った自分は「なんだそのクソ仕様は」とブチ切れていた。

 

ちなみにオリエンテーションの時点でもしっかり説明されていた

(※自分はそのころ狩りに行っていた)

し、

講義の概要の欄にもしっかり記載されていた。

 

第1回と第2回は実験の説明ということだったが、

出席もバッチリ取られていたようで

この時点でゲームオーバーなのだが

単位を1つ落とすことなど微塵も考えていなかった(2回目

 

 

 

 

春休みに入って少し時間が経ち、

成績がネットでチェックできるようになった。

どの科目も満点近い感触だったし、

怪しい科目も8割は解けた。

レポートも完璧に仕上げたし、好感触だった。

実験に関しても

「A評価いったんちゃう?最低でもBぐらい取れるやろw」

といった傲慢にも程がある気持ちだった

 

 

ウッキウキで成績表を見た

 

A

A

A

C

F← 

B

A

A

 

文字化けか?とか、

CとかBがあって思ったより悪かったなーとか、

全部AもしくはBの自信あったんだけどなーとか、

脳がバグって最初はその文字を認識できなかった。

 

「Fというのは通知表で言うところの1であって自分は生まれてこの方通知表では5か4しか取ったことが無くて自分はこの学校を首席で卒業して教員採用試験に一発合格してくぁwせdrftgyふじこlp」

 

 

そして数十秒経って冷静になり、

変な汗が垂れてきた。

 

 

留年しちゃうよ(笑)

 

 

友達のその言葉がよぎって、

すぐにパソコンを閉じ、

現実逃避しつつ

真っ暗な部屋でDSの電源を入れた。

 

 

 

 

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3話→

留年4回したとある大学生の話【第3話】留年確定の引きこもり - @choku1stの雑記

 

 

1話→

留年4回したとある大学生の話【第1話】意識高い系新入生 - @choku1stの雑記

 

 

 

 

 

 

留年4回したとある大学生の話【第1話】意識高い系新入生

 ※この話はフィクションではありません

 

 

 

大学の学長「えー毎年この学部では、大学生活始まってすぐに数人が大学を辞めます。そして20人に1人くらいが留年します」

 

留年とかwww雑魚でしょwww」

 

大学の学長「えー出席率が規定に満たないと、単位があげられないと、そういう科目もたくさんありますので、えー講義には必ず出席してください」

 

出席ができないとかwww小学生からやり直せやwww」

 

 

 

 

大学1年生当時の自分は

教授の話を聞きながらこんな風に思っていたが、

気が付いたら8年間も大学にいる留年王になっていた。

※大学の在籍可能な期間は最大で8年、故に許される留年は最大4回まで

 

一 体 な ぜ な の か

 

地方の国立大学は高い競争倍率のせいか

比較的真面目な人が多く集まり、

卒業しにくいといわれる学部や研究室を除けば

留年する人間は極めて珍しい。

まして4回も留年する人間などいるのだろうか←

少なくとも周りにはおらず、

そういう人1人いた!という話を

先輩から聞いた程度である。

 

備忘録として、また自戒の記として、

また、これから大学生になる方や、

「留年しちゃったから人生終わった。自◯しよ…」

そんなマインドに陥ってしまった人の

心の支えになればと思いブログに書き記すことにした。

 

 

覚えてることをひたすら書き殴っていくので

文体や日本語がおかしかったりする点はゆるしてほしい

 

 

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【新入生編】

 

 

4月、18歳の若者は第4志望くらいで某国立大学に入った。

当時、超貧乏な母子家庭の長男だったので、

とにかく学費の安い国立大学に!という意識が強く、

渡されたパンフレットを見て、

「教員免許が取れる」ということだけを確認して

入学を決めたのを覚えている。

 

第4志望だからといって腐っていたわけではなく、

むしろけっこうワクワクしていた。

バンドでも初めて彼女作って、

キラキラしたキャンパスライフにするぞ~

といった大学生活に対するワクワクではない。

実は高校時代に行った模擬試験では、

この某大学の判定はA判定の中でも

はるか上のほうに自分が1人だけ分布している、

それくらいぶっちぎりのA判定だったのだ。

その成績を思い出しながら、

 

「この大学で1番の成績を取って首席で卒業する!

教員採用試験も1発で合格する、

いや絶対できるぞデュフフ…」

 

といった意識高い系の、

かなり痛い人種のワクワクである。

そう、入学当初は

教師を目指す意識高い系陰キャ厨二病世間知らずクソガキ

だった。

こんなやつにわが子の担任になられた日には転校させる。

 

 

入学と同時ぐらいに、

大学の寮に入ることになった。

 

もともと金銭的に

大学付近のアパートを借りる余裕が

無かったために申請していたが、

これがすんなりと通り、

なんとひと月あたりの家賃が4000円ちょいだった。

普通の大学生がアパートを借りれば

安くても3~4万はかかることを考えれば破格の安さである。

部屋は5畳半と独房のような狭さだったが、

相部屋ではなく1人部屋で、

同じフロアに住まう先輩や同期にも恵まれ、

居心地は悪くなかった。

 

 

ちなみに入寮と同時に、

寮の人間だけで行う

新入生歓迎パーティーなるものがあった。

いわゆる”新歓”である。

 

陽キャのコミュニティーではどうやら

「あだ名」を使って呼び合うらしく、

人生で1度もあだ名をつけられた経験がない自分は

冷や汗を垂らしながら「チョク」と名乗った。

ポケモングラブル、その他さまざまなゲームのハンネはここで生まれたのだ。

 

 

陽キャのノリに必死についていかねばと、

陰キャなりに必死にウェ~イwww感を出しつつ

楽しもうとしたが、

できあがっている先輩たちから定期的に

「あの子かわいいじゃん、どう?」

と絡まれるたびに、

二次元でしか彼女ができたことがない自分は

「ハハッ…」

と乾いた返事しかできず、

複雑な気持ちになった。

 

 

さらに同時にサークルにも入る

入学当初は

 

「サークルなど時間の無駄!大学は勉強をするところ!サークルに入ってくる男も女もみんなヤ○チンとヤ○マン!地雷人間、猿のたまり場!」

 

というあまりにも失礼な偏見と、

どぎついマインドセットだった。

 

しかし、陽キャに揉まれていく中で

若干性格が丸くなったのか、

仲良くなった友達と一緒に

バスケットボールのサークル(経バス)に

見学へいくことになる。(誘ってくれて本当にありがとう(涙))

 

小学校、中学校とレベルが高い環境でバスケをしていたが、

高校で辞めてしまっていたので長いことバスケとは疎遠だった。

しかしながら、自分がやっていた球技を

久々にするのはべらぼうに楽しいもので、

2~3時間の活動が体感5分程度になり、

終わるころには

「このサークル入ります!大学生活はサークルがないとダメっすね!」

という完全な手のひらクル~状態になっていた。

 

 

 

 

 

少しして大学で講義が始まる時期になる

これがまぁ~苦痛だった

 

小、中、高校に比べて

「大学の先生って字が下手くそやな~」

というのが第一印象だった。

ほんのひと握り板書が綺麗な先生もいたが、

あらゆる科目で満点を狙う勢いだった

意識高い系の自分にとって、

小さく見えにくい字は大きなストレスだった。

そのため、当時は全ての授業で

毎回講義棟の中央の最前列に座っていた。

 

そして全員ではないが、

教授がなにを喋ってるのかわからなかった。

意味が理解できないということではなく、

聞き取れないのだ。

マイクを使ってるはずなのに

接続詞しか聞き取れない。

衣服がこすれる音と

呼吸音のほうがでかい。

マイク無しでしゃべるなら移動するのやめてくれ。

 

加えて、講義の内容があまりにも易しかったことも

大きなストレスだった。

高校時代そこそこいいところを目指して

勉強していた自分は、

そこそこ脳みそがムキムキになっており、

大学の序盤で履修する内容がどれも簡単すぎたのだ。

 

「内容が易しいことがストレスになるの?」

と思う人もいるかもしれないが、

人間というのは自分の能力に適した仕事ではないと

気持ちが沈んでいくものである。

レベルがそこそこ上がった状態で

はじまりの町のスライムをいっぱい倒していたり、

飲食店の敏腕従業員が

「5分に1回ここのボタンを押すだけ」

という仕事を任されたりすると

気が狂いそうになるあの現象である。

自分は30単位以上(ほぼ毎日1~5限がある状態)

の時間割を組んでいたため、

実質スライム倒しを毎日数時間こなすことになり、

これによって精神が削られていった。

※大学によってはいきなり高度な勉強をするかもしれない。

 

小学校は勉強しなくてもテストで

100点を取れたという方も多いのではないだろうか。

まさにこの時も、

座って話を聞いていれば満点が取れる内容だったため、

復習をする必要がなく、

自分は暇な時間を無限に持て余していた。

 

 

 

 

2か月が過ぎたころアルバイトも始めた

妹、弟も進学を控え、

これからますます家計が苦しくなるので、

奨学金と合わせて自分1人で

学費と生活費を完結させようと考えたのだ。

ついでに時間も持て余していた。

 

学習塾と競馬場で働くことになる。

教員を目指していたことと、

サークルの先輩の紹介があって始めた塾講師だが、

事前の板書計画や教室の清掃、

生徒の出迎えや移動など、

所謂時間外労働の割合が多く、

時給換算すると500円程度の超絶ブラックバイトだった。

それでも教壇に立ってモノを教える

という経験は貴重だったし、

とても楽しかった。

 

また、こちらもサークルの

先輩の紹介により始めた競馬場のバイトだが、

来た当初は施設の大きさに

圧倒されたのを覚えている。

そして先にかじっていた塾講師に比べて、

給料形態が超絶ホワイトで感動した。

また覚える業務の内容が多く、

1年に1回しかやらないけど覚えなきゃいけない

タイプの仕事がそこそこあって序盤は苦労した。

 

そして、普段おちゃらけている先輩方が、

ガラ悪めの客を相手に

敬語を使いこなしてサラっと

素早く捌いていく様子を見て

「あっ、この人たちは”大人”だわ」

「ワイもこうなりたい!」

ってなった。楽しかった。

 

なにより、知らなかった世界を知ることは、

知識欲あふれていた当時の自分にはビビッと刺さり、

人を相手にした立ち振る舞いや言葉を吸収して、

「自分ができる社会人に向かって前進している」

という実感も脳汁の源泉になった。

 

 

このあたりで

大学生活は「勉強」ではなく「サークル」と「バイト」で充実されるものだ!

というマインドセットに完全に切り替わる。

 

 

徐々に雲行きがあやしくなっていったが、

それでも1年生の前期は1つの科目を除いて全てA評価を取り、

”優秀な大学生”のレッテルをもらった。

最前列に座っていたので

教授に不意に振られる質問に回答する機会も多く、

教授に名前を憶えられてしまう。

研究室の選考に有利だと当時は喜んでいたが、

今となっては恥ずかしい限りである。

 

 

 

そんなこんなで、大学生活は

思ってたよりサークルは楽しい

思ってたより授業はつまらん

思ってたより時間が余る

思ってたよりバイトたのしい

 

…ということを学んで1年生前期は終了した。

(勉学的な学びは何もないままに)

 

 

 

 

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つづく 

 

 

2話→

留年4回したとある大学生の話【第2話】はじめての落単 - @choku1stの雑記

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【アニメレビュー】ONE OUTS

 

私の知ってる野球アニメじゃない…

ONE OUTS(ワンナウツ)

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原作はヤングジャンプ(集英社)で全25話構成

2008年の秋アニメになります

 

タイトルのワンナウツというのは

「投手が三振を取るかインフィールドにボールがバウンドしたら投手の勝ち。打者が外野のフェアグラウンドまでボールを飛ばせば打者の勝ち。」

というルールで行われる賭け野球のことです

投手と打者の1vs1

そこに居合わせたギャラリーが2人の勝敗に金を賭ける方式のようです

八百長できちゃうやんけこれ

あとせめてヘルメットしてからバットを振ってくれ

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作中では沖縄の米兵の間で流行ってるよって設定のよう

 

 

じゃあ賭け野球のアニメなの?って言われると…違います。

 

 

 

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↑こいつが本作の主人公の渡久地(とくち)

このワンナウツという賭け野球で499戦無敗の男

球速はMAX130㎞/hちょい

最近の高校球児でももうちょい速い子いっぱいいますねぇ

なんと変化球も投げられないこの男は最強の野球選手ではなく”勝負師”で、相手のあらゆる仕草を観察して狙いを瞬時に見抜き、逆を突く技術でバッターを打ち取っていく

 

何を言ってるんだと思われることでしょう

ぜひ本編を見てください

 

 

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↑児島

プロ野球”埼京彩株リカオンズ”の4番で打点王本塁打王首位打者三冠王を複数回獲得してるオバケ

チームは埼玉に本拠地がある。パリーグという設定なのでおそらく西部ライオンズがモデル

毎年最下位の弱小球団だけどスタジアムの規模と国民的ヒーロー児島存在のおかげで動員数は12球団中3位!いるよねそんなチーム

 

沖縄にキャンプに来てた児島が渡久地に賭け野球を挑み、その才能を見出してプロ野球にスカウトするところから物語は始まります

 

 

※ここからは微量のネタバレも含みながら紹介しますが、ネタバレがあっても見てみたくなるよう心がけます

 

ほんへ

3話以降はちゃんとヘルメットかぶって野球やります

 

 

 

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↑彩川オーナー

本作のガチクズ枠

リカオンズのオーナーで万年弱小球団である原因の1人

高い金を使って強い選手でチームを補強しなくても、年々客の動員数は上がってるのでヨシ!という考えの人。いるよねそんなオーナー

 

キャリアも実績もない君とプロ契約を結ぶのは児島の頼みだから仕方なく契約してあげるやで。当然、契約金(プロ選手が契約時にもらえるお金)は出ないし報酬は年俸制じゃなくて歩合制やで。といった感じ

歩合制のプロ契約って現実にあるんですかね

 

 

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↑部長

オーナーの部下にして今作の良心枠

 

渡久地が提案した条件は

アウト1つ取るのにつき500万円というもの

 

そらこんな顔にもなるわ

 

ただし1失点するごとにオーナーに5000万円支払うという契約

オーナーは笑いながらOKを出し、こうして

ワンナウツ契約”が結ばれます

 

※前年の最優秀防御率の投手が2.73の防御率なので、計算上は

1試合2.7点しか点を取られない投手に上記の契約をすると±0円になるらしい。マジかよ

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それにしても序盤のこの時点でニヤニヤが止まらないほどの主人公無双フラグのオンパレード

 

この時点で3話なのですが、ここまで見れたら最後まで一瞬で見終わりますので気になった方はDアニメストアへ飛んでどうぞ。

 

 

おもしろさ、見どころの紹介

野球アニメなので”どうやって強敵を倒していくか”の過程も当然おもしろいのですが、”ガチクズ枠であるオーナーと主人公渡久地の戦い”が最後までおもしろいです

 

オーナーは最下位でも利益が出れば良いという考えのためチームの勝敗はどうでもよく、渡久地の給料をいかにして減らすかを考えています

 

真剣な表情と声色で「えぇ…」ってなるようなセリフを言うので一周回ってギャグになる

 

 

 

例えば6話~

 

3年連続日本一の千葉マリナーズ(多分千葉ロッテがモデル)相手の3連戦にて

3試合連続で渡久地が先発させられます

プロの試合なのに?

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↑ニュースで3連戦の先発が全試合渡久地であることをニュースで知ったチームメイトたち

そらこうなるわ

 

中1日で3連続先発って一昔前の高校野球でもやらんぞ…

 

さすがの3日目は疲労で制球が乱れて?打ち込まれ

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3回の時点で14失点

部下「仮に最後まで0点で抑えたとしても、彼の支払額は...

105億円です

 

えぇ…(困惑)

 

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そしてこの顔である

 

105億円の負債ってベテランプロ野球選手でもきついっすよどうすんのこれ…

 

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8話は神回の1つ

 

タイトルでもう「えぇ…」ってなる

主人公は5回終了までに豪雨による中断がなされた場合、その試合は無効試合になるというルールを利用して自責点を0にすることを狙います

ポケモンで言うところのTODです

 

その手があったか…!

 

実況「渡久地はずっと四球を出して試合を引き延ばせばいいわけですね~」

解説「簡単ですよ。空振りしちゃえばいいんです」

実況「それでも3アウトまで9球かかりますからね~」

冷静ですねあなた方…

 

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敵チームは時短のためにバッターボックスから飛び出してボール球を打ちます。あっ、これメジャーで見た反則だ!

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主審「アウトォ!」

 

敵さんは大量リードしているためもう点を取ることではなく早く5回まで終了させてゲームの成立を狙います

しかしそんな作戦を見た主人公は...

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わざとマウンドでボールを落としてボーク

これによって遅延を狙います。

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主審「ボォォォォク!(迫真)」

 

なんと!打者が反則を取られる前にボークが取られては、これでずっとランナーが進み続けて試合が終わりませんね(早口

 

相手チーム「まだ手はあるッ…!」

 

(あるんですか?)

 

 

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これを…

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こうするんじゃい!

なんと渡久地が投げるふりをしてボールを落とす前に、右打者がサッと左打席に入れ替えました

 

えっ…

見てくださいよこの審判の顔

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相手ベンチ「審判!」

 

審判「んん?!(半ギレ)

 

相手ベンチ「野球規則によれば、投手が投球動作に入った後にバッターボックスを入れ替えた場合打者はアウト…でしたよね?(キメ顔)」

 

 

審判「…あーっ!」
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「あうとぉ~」←声優さんいい芝居するわ

 

解説「これではずっとアウトになり続けますねぇ(真面目)」

 

いやいや…ようそんなルール把握してますね

プロ野球選手でも知らん人のほうが多いんちゃうか?

 

 

 

これは主人公詰んだか?

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審判「ボール!(迫真)

はっ?ボール?

 

審判「今のボールは(プレートを踏まずに投げる)反則球なのでボール1だ」

 

解説「おおっとこれはプレートを踏まずに投げたためボールになります」

 

いやいやいやいやいや…

ポケモン第6世代の優先度ゲーですか?

どっちが先に反則を取られるかを競ってるじゃないですか

 

 

プレート外し投法で全部がボール球扱いになるので四球が出続けます

これには相手も成す術なしか?

 

 

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ベンチ「バッター3塁!3塁に走って」

 

塁審「あうと(棒)」

 

 

 

解説「えー走者が逆走した場合、遅延目的もしくは試合を愚弄する行為とみなされ、ランナーはアウトになります」

 

いやいやいやいやいやいやいやいやいや…

 

だいぶ前からみんな試合を愚弄してると思うんですが(困惑)

 

 

 

…続きはぜひアニメ本編を見てください

おもしろいです

 

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金額のインフレも見どころです

結局0円で使い捨てられると思った渡久地の給料は、話が進むにつれてどんどん上がっていきオーナーはイライラしてきます

 

そんなオーナーは渡久地がなんとか失点するよう策を巡らせますが、渡久地の実力と頭脳が基本的に数段上手なため失敗し、給料は更に跳ね上がります

 

この給料の額面を見るだけでなんか笑いがこみあげてくるのも不思議なところ

 

 

4話ナレーション「これにより渡久地の推定年俸は...」

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えぇ…

オープン戦しか登板してないのにこれは凄まじいですねぇ

 


9話ナレーション「これにより渡久地の推定年俸は...」

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 えぇぇ…

Youtubeが本業のメジャーリーガー超えちゃったよ...

日本プロ野球界の最高年俸が6億とかなのでどれくらいぶっ飛んでるかがわかります

 

ナレーション「これにより渡久地の推定年俸は...」

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あのさぁ…

 

ついにメジャーリーガーの最高年俸、ナショナルズの大エースを以てしても届かないお給料になりました。しゅごい

 

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NBAの最高年俸さんでも届きませんでした。しゅごい

 

 

 

 

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おススメ度:81点

 

総括になりますが、個人的なおすすめ度は100点満点中の81点

終始えぇ…ってなるヤバいアニメです。誉め言葉です。

 

作画は全然崩れないし野球を魅せるアングルなんかも上手いし演出もいい。BGMやSEはちょっと違和感あるかもしれませんが、アニメとしての完成度はとても良いです

制作のマッドハウスさん当時からいい仕事してたんすね

絵柄の好みは分かれるかもしれませんが、まぁ昔のアニメだなーってカンジではあります

野球特有の”間”があるのでテンポが遅いと感じる人は1.25倍速にしても楽しめると思われます

野球アニメなんだけどよくある野球アニメのような、友情、努力、熱い青春みたいな感じではないので、スポーツアニメではなく頭脳派のダークヒーローが活躍するアニメを見ている感覚で楽しめるし、突っ込みどころ満載の試合展開や話のオチは本当におもしろいです

 

2008年といえばとらドラCLANNADアフター、禁書、黒執事などビックタイトルが並んでいて、私自身最近初めてタイトルを聞いたレベルですので、

この作品も人気作に埋もれてしまったものの1つなのかなと

見たことのない方は是非、作業用にでも見てどうぞ。

 

 

 

 

 

あとがき

 

野球アニメ消化月間はまだ続いてるので他にも面白いのを見っけたらまた感想を書き残そうかなと思います

 

また、無限に時間を持て余した暇人なので、このアニメオススメですよって作品があったら是非コメントください