@choku1stの雑記

「人生」とかいうソシャゲを攻略していこう

留年4回したとある大学生の話【第3話】留年確定の引きこもり

【2年生編】

 

 

大学2年生になり、

ウェーイ系の洗脳が解かれ、

どこか落ち着きがなかった自分は

一人称に私を使えるくらいには冷静になれた。

※あとこの辺の飲み会のタイミングでTwitterを始めた

 

雪も溶けていい感じの気温になったころ、

サークルには活気が戻っていた。

スポーツ大会前に活気が戻るのは

その手の男たち女子からの黄色い声援を浴びるためだが、

春先に活気が戻るのは...新入生にいいかっこを見せるため、

少なくとも、かっこ悪いところを見られないようにするため

という不純な動機である。

※純粋にバスケが大好きな人間を除く

 

…というのも半分くらいは偏見で、

もう半分は純粋に新入生に入ってもらいたいからってのはある。

スポーツをするサークルが過疎ってるのは

さすがに致命的なためである。

中学でも高校でも後輩は可愛かったが、

それは大学になっても同じで、

どこか初々しくぎこちない動きの新入生は

見ていると入学したての自分を思い出す。

そして自分はそれを思い出しながら悲しい気持ちになっていた。

 

 

体を動かしている最中は頭を空にできるのだが、

動きを止めるとアレが頭をよぎるのだ。

 

 

留年

 

思い出すと気持ち悪くなったので、

極力体を動かし続けた。

このあたりから、

サークルの友達と共に筋トレに打ち込むようになる。

当たり負けしない体になればなーなんて話をしながら、

半分はがむしゃらになにか運動をしていたいという気持ちだった。

 

 

しかしそんな暗い気持ちを払しょくする事実が判明する

この単位落としただけじゃ留年確定しないらしい

 

そう、私はまだ留年が確定していなかったのだ。

 

4年生のこの時点で履修すれば大丈夫、

そんな事実を、

同じく実験科目を落とした友達から聞き、

 

「うおおおおおお!一緒に頑張ろうな!!」

 

そういって教室の隅で小声ではしゃいでいた。

※その友達は留年せずに卒業していきます

 

心に覆いかぶさっていた黒い雲がパァっと晴れて、

雲一つない青空になったようなそんな気分だった。

 

 

よーし今日から心を入れ替えて真面目に大学に通おう…

 

 

 

 

 

 

 

…とはならなかった

 

 

なぜ?????

と思う方もいるかもしれないが、

この時の私の思考は、

 

「実験科目を落としてしまったので実験科目はちゃんと出席しよう。

でも、それ以外の科目は出席しなくても、

レジュメさえ見れば単位が取れた。

よって、実験科目だけは真面目に出席すべし!

それ以外の授業は出席しなくてヨシ!」

 

と、このようになった。

ヨシ!じゃないが

 

 

そう、

絶望↓からの喜び↑の高低差が大きすぎた反動

と、

結果的には実験以外を優秀な成績で取れていた

という事実から、

 

「自分は勉強しなくてもできる奴!」

 

みたいな、

5周くらいまわったおかしな自信がついてしまったのだ。

 

 

 

 

 

 

こうなるともう大変で、まず寝坊癖がついてしまった。

これは本当に大変。

1限への出席率がほぼ0になってしまった。

時折アラームでしっかりと起きれるものの、

あと5分、あと10分と引き延ばして2度寝し、

気が付いたら昼の11時、なんて日が続いた。

 

こんな寝坊なんともない。

なぜなら自分は勉強しなくてもできる人間だから。

などと謎の自信と開き直りで、

寝坊やっちまった感が湧いてこない、

もう取り返しがつかない状態だった。

 

行くところに行けば手帳がもらえたかもしれない。

 

一度も遅刻したことが無かったバイトも、

このあたりから寝坊によって欠勤するはめになったり、

業務中に寝ることが増えた。

 

そのうち

 

ヨシ!1限は捨てよう!という癖がついた

 

ヨシじゃないが

 

また、2限に運よく出席できた後、

昼飯を食べに寮に戻ると眠くなり、

 

「3限まであと30分あるな、20分だけ寝よう」

 

そう言って布団に入り、

起きたら夕方18時、

なんて日も出てくるようになった。

 

そのうち

 

ヨシ!仕方ないのでレジュメをコピーしてもらおう!

という癖がついた

 

学食で友達に飯を奢り、

レジュメのコピーをもらった。

これを試験前に暗記すれば試験は満点や!

勝ったなガハハ

 

 

といった具合に、

自分は大学に行かずに

レジュメの情報だけ回収してもらう

というクズ大学生になった。

留年の危機を脱した若干19歳の若者は、

心を入れ替えて真人間になるどころか、

クズ度に磨きがかかっていったのである。

 

書いていて、

やっぱり少年犯罪の再犯率は高いんやな~などと思った。

 

 

さらにたちが悪いことに、

当時おかしくなっていた自分は

”勉強せずに結果をだせる自分”にかなり酔っていたため、

この時も声をかけてくれた友達の

「出席日数足りる?」

留年しちゃうよ?

という、

ちょっと前まではその単語を聞くだけで気持ち悪くなっていたような脅し文句にも

まるっきり耳を貸さなくなっていた。

 

更には何を思ったのか、

 

”あいつ全く授業出てないのにA評価だと?”

 

という羨望のまなざしが欲しすぎて、

 

ワイはあえて出席しないんや

 

などとわけのわからないことを言っていた

 

 

 

そして試験が始まるころには

 

本当は寝坊癖のために時間通り起きれていないという事実は全く見えなくなっていた

 

 

 

 

 

 

 

2年の夏休みになり、成績が開示された。

 

F

F

F

F

F

F

F

F

F

A

B

F

F

F

C

F

 

見るも無残なFの並びだった

なぜか清々しい気持ちだったのも覚えている。

必修科目を含め、

あまりにも落とした単位の量が多すぎたため、

ここでようやく

 

留年が確定した

 

 

当然の結果ですと竹内Pも言っている。

朝に弱くなっていた自分は1限開始の試験を

2科目もすっぽかしてしまっていた。

 

他の試験は寝坊はせずに受けて、

しっかりとA評価相当の良い点数を取ることができたが、

そもそも出席が足りないため

試験の結果によらずFになった科目がほとんどで、

出席していた実験科目と、

出席日数を考慮しない科目が取れただけだった。

 

 

イキリ大学生に突き付けられる現実は厳しい。

 

 

このとき自分はなぜか、

ひどく落ち込むのではなく

 

「内容が理解できてるのに出席日数で成績を付けるなんておかしい!」

 

と謎の逆切れをしていた

 

飲み会でそんな内容のことをぐちぐち後輩に言ってたような気がする。

ごめんやで

 

 

 

そして2年生の後期

このあたりから大学で講義をうけた記憶が

曖昧というか、ほとんどない。

精神を病んでしまったとかそういうのではなく、

単純に大学に行ってなかったせいかもしれない。

 

 

 

「大学2年生は人生で1番楽しい時期だ。

1年生のように先輩にビクビクすることもなければ、

3年生のように将来のことを考える必要もないし、

4年生のように就活や卒論に追われることもない。」

 

とある先輩に言われた言葉だが、

まさにその通りだ!と思って

大学2年生は本気で遊び倒した。

 

普通の大学生はその通りで合っているのだが、

単位を何個も落としてる大学2年生は

この時点で将来の心配をしておけとツッコミを入れたい。

 

1年生の時点でも十分遊び倒したのではないかと思いきや、

その比ではない。

出席だけするとか、

試験だけ受けるとかそんな生ぬるいことではなく、

 

ガチで1日も大学に行かずにゲームと筋トレだけやっていたのだ。

 

筋トレは単位を落として気が狂っていたとき以降の習慣になってしまい、

ゲームを長い時間続けるのに最適だということに気付いた。

血流をよくして集中力アップにもなり、

体が極端に痩せ細るのを防ぐ効果があった。

おかげさまで幸か不幸か、

実際の生活は廃人そのもので、

心は廃れきっていたにも関わらず、

体型が極端にやつれたりすることもなく、

周囲から見れば何の変哲もない健康体に見えただろう。

自分の体の異常、

生活の異常は近しい友達でさえ気づかなかっただろう。

言わなくても気付いてほしいメンヘラみたいやな

 

定期的に誘われたボウリングでは

鍛え上げた腕力のおかげでかなりのスコアが取れるようになったし、

定期的に参加するバスケも、

上半身が安定したためにシュートの精度だけは少しずつ良くなっていった。

 

 

 

_________________________________

 

ポケモンの沼】

 

 

 

 

 

大学2年生の11月

気温が落ちてからは外出する気力がほとん湧かなくなり、

寮に引きこもるようになった。

また、20を超えていたので、

合法じゃい!と言いながら酒を浴びるように飲み、

家で動画を見ながら艦これを延々と回し、

Twitterを監視しながらポテチをかじる。

 

意識高い系だった頃の面影はすっかりなくなり

意識他界系の20歳学生になっていた。

 

一見すると人生詰んだ人間だとも思えるような生活だが

この環境が自分の人生に新たな視点を与えるきっかけをくれたのだ。

 

 

 

ちょうどこのころ、

ニコニコ動画Youtubeなどの配信環境が整備され、

ちょっとしたブームが起こっていた。

それが

 

ポケモンの対戦実況動画

 

である

 

当時ORAS(オメガルビー/アルファサファイア)が発売され、

XYのころから盛り上がっていた対戦実況だったが、

ルビーサファイア(GBA版)をプレイしていた年代に

どストライクなタイトルでもあったためか

一段と盛り上がりを見せる。

 

自分もこのころに対戦実況動画の視聴にハマり、

無限に時間があるのをいいことに

ポケモンのガチ対戦に手を染めることになる。

 

 

こうなったらモンハン以来の泥沼である。

 

 

 

ポケモンの育成や厳選に、

そしてパーティーの研究や環境の分析に

何十、何百時間、何千時間という時間を吸い取られていった。

 

また尊敬する実況者が、

当時頭一つ抜けて環境最強のポケモンであった

メガガルーラをメタる研究をしていたこともあり、

自分も自然とその方向に進んでいった。

 

やがて自分一人の研究に限界を感じ、

ニコニコ動画で対戦の様子を配信したり、

Twitterで考察を発信したりしていくと、

次第にネット上でのつながりが大きくなっていき、

このとき初めて

「ネット上で友達を作る楽しさ」に目覚めた。

 

配信を通じて返ってくるレス、

他愛もない雑談からためになるアドバイス

その人独自の価値観や、

専門性の高い知識などがビビッと刺さり、

新しいものが頭にたくさん入ってくるあの感覚を再び味わい、

自分は楽しく、

気持ちよくなっていったのだ。

 

この経験は留年してよかったと思える経験の1つで、

同時に新しい自分を形成する大きな要素になっていった。

 

 

そんなこんなで、

ポケモンに打ち込んでいるうちに大学2年生は終わりを迎えてしまった。

 

勉学の面で言えば

大学2年生の期間を全て棒に振ってしまった状態で、

卒業できず人生の詰みに向かっている事実に変わりはないのでは?

そんな心の声に耳をふさぎ、

”俺の人生は今が1番輝いている!今が1番たのしい!”

と言い聞かせながら寝落ちするまで

毎日、毎日対戦していたのを覚えている。

 

 

Aボタンが手垢で汚れてきたころ、

そろそろ新入生も入ってくるし、

バスケの方も練習しなきゃと、

重い腰を上げて体育館に向かうのだった

少なくともかっこ悪いところは見られないようにしなければ…

 

 

 

 

_________________________________________________________________

つづく

 

4話→

留年4回したとある大学生の話【第4話】ポケモンサークルとの邂逅 - @choku1stの雑記

 

1話→

留年4回したとある大学生の話【第1話】意識高い系新入生 - @choku1stの雑記